2010-05-01

● 追伸です。

きのう、はじめてワークショップをやりました。
といっても、グループ展の会場で、ひとり、お絵描きをしただけなんですけれど。。。
そのとき、最初から最後まで観ていてくれた可愛い女の子が「どうすれば絵が上達しますか?」という質問をしてくださいました。(ほんとはもっと、嬉しくなっちゃうようなすてきな言葉で訊いてくれたのだけど、改ざん!)
わたしは「賞をとることです」と答えました。でも、ちがうお返事のほうが良かったのかな、と思って、ちょっと後悔して、この記事を書きます。ほんとうに「賞をとる」がいちばんの方策だと思うのですけれど、タイミングがちがったかもしれません。でも、追いかけて違うことばを彼女にメールするのは、あのとき、あの場で彼女が感じた「ひらめき」を壊しちゃうかも。だから、もし、このページを観に来てくれることがあったら、届くといいな、と思って書きます。
このHPのTOPにあるわにさん絵本の絵は、ほとんど鉛筆で描いています。
わたしが鉛筆を画材に選んだ理由は、2つ。
いちばん慣れている道具だったから、と、じぶんの特性を生かせる道具だったから、です。
ひとつめの理由は、裏を返せば、筆や、ペンや、photoshopなど他の画材の扱いが下手で自信が無かったということです。4歳からずーっと20年近く(当時はね -_- ;)使っていた鉛筆なら、どう傾ければどんな線になるか体が知っている。それで鉛筆に頼ることに決めました。
ふたつめの理由、じぶんの特性を生かさなきゃと思ったのは、周囲に比べて絵が下手だ、と感じていたからです。レイアウトや色彩のセンスはないし、ばーんと目を引く華やかさもない。でもわたしもずっと絵が好きで描いてきたし、じぶんでじぶんの絵が好きだった。なにか良いところを見つけて伸ばしてやらなきゃ、と思いました。このHPを観てくださっている方と感じ方が違うかもしれませんが、わたしが見つけたわたしの特性は「動きの表現」です。スピード感は無いですが、重心を、すっ、と移動していくところを描くのが得意だ、と思いました。そのためには「線が死なない」ようにしなくちゃならない。他の紙に下描きした絵を、本番の紙に重ねて転写して色をつける・・・という方法を使う画材だと、転写したときに、最初にうまく描いた「動き」が変わってしまいます。それで、最初に描いた絵がそのまま本番になる鉛筆を画材に選びました。
(間を割愛すると)
画材をじぶんにあわせて選んだことで、他の人と違う表現ができるようになってボローニャ入選という「賞をとること」に繋がったのだと思っています。2007年のボローニャのお蔭で、たくさんの人に出会えて、いま開催中のBlue Book Group展  (Click!)  にも参加させてもらえる機会をいただきました。わたし、それしか入選していませんけれど、そのいっこでたくさんチャンスを頂いています。チャンスにともなってやってくる締切や課題を乗り越えるたび、ちょっとずつ絵がうまくなっている気がしています。その機会を頂くためにも、賞をとって他の人に認めてもらった証があるって、きっとだいじなことなのだと思います。はあ、ここまで書いてたら、がんばらなくちゃーという気持ちになりました。おしごとします!
この記事が、タイミングにあって、すこしでもお役に立てたら幸いです。
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